鎌倉殿の13人#28「名刀の主」

偉大な先代を継いだ二代目はつらいね、という話をしていたら、いつの間にか、その二代目は真正の駄目男だった、という感じ。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1551054567701356544

物語の主題は梶原景時の退場なはずなんだけど、クズっぷりが鼻について、本題がよく頭に入ってこなかった。もう少し、巧い描き方がなかったものだろうか。梶原の退場は何か別の本質を持っているような気がしてならない。あと、タイトル回収の「名刀」というのは結局なんだったのかが今ひとつわからなかった。

鎌倉殿の13人#27「鎌倉殿と13人」

結局のところ、「偉大な先代」を継いだ二代目はつらいよ、という話になるか。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1548517853837623296

先代がどれだけ偉大だったか、にもよるので、若くして家督を継いだことが障害になるわけでもないのではないかと思っている。先代がきちんと気配りをしてくれていれば、なのだが。

愚問だが、武家にあるまじき行為、というのはこの頃から存在したのだろうか。「落馬した」というのを悪い事のように描いていたが、どうなんだろう。八重の桜で佐久間象山が武士にあるまじき行為ということで詰められていたシーンがあったと思うが、武家の作法というのはいつ頃確立されたのだろうか。

比企能員は、後に北条家によって討ち取られるのだが、今回は吾妻鏡に忠実なので、尼御台の立ち聞きなど、面白く描かれる要素がありそうだと期待はしている。

鎌倉殿の13人#26「悲しむ前に」

実は頼朝は未だ亡くなっていませんでした、の巻。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1543444423501037568

確かに落馬したところで前回は終わっていたので、そうなんだけど。描き方としては、後半戦のオープニング、と言った位置づけなのかもしれないな、という印象。

後半は「覚醒した」北条義時が得宗家の権力基盤を築く物語であるという予想なんだが、意外と群像劇的な描き方になるのかもしれない。そのための「13人」というタイトルなのかもしれないし。

鎌倉殿の13人#25「天が望んだ男」

丁度、半分の折返しで頼朝が退場。いよいよ本番である。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1540907706026008576

頼朝の死に関しては諸説あるのだろうが、基本は吾妻鏡に依拠した感じだろうか。冒頭の「適当な」アドバイスに頼朝が惑わされつつ、コミカルさは三谷節という感じだったが、最後は静かに描いたのは良かったと思う。

来週以降がいよいよ物語本編。北条得宗家は、如何にして出来上がったのか、というところが本筋なのだろうが、13人のキーパーソンがどのようにして退場していくのかも見せ場なのかもしれない。

鎌倉殿の13人#24「変わらぬ人」

第24回、ということで折り返し地点に差し掛かってきた。年表通りでも、予告編でも、頼朝の死を匂わせる感じも出てきた。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1538370993764323334

今回は退場者が2人。範頼の退場のシーンは物凄い「哀しみ」が伝わって来る良いシーンだった。心が「折れる」瞬間を如実に表現出来ていて、信じていたもの、信じていた人に裏切られた「悲しさ」が巧く出ていたと思う。

人間ってさ、「諦め」が入った瞬間、いろいろなものが「冷淡」になるよね。そんな感じ。ついていけなくなる、とでも言うのか。

鎌倉殿の13人#23「狩りと獲物」

曽我兄弟の仇討の回、頼朝が暗殺危機の回、と言いつつ、印象に残ったのは、御曹司の「つらさ」だろうか。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1535834277396348928

頼朝の「駄目さ」加減をしっかり出しつつ、併せて「天に守られている感」も出すのは脚本の巧さだと思うが、死んだ工藤祐経が、あそこで殺された、というのはもう少しはっきりと明示されても良かったような気がした。

鎌倉殿の13人#22「義時の生きる道」

表向きは、八重の死から、立ち直ろうとする義時のストーリーだが、次回以降へ向けての伏線の張り方が良い回。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1533297618616565760

曾我兄弟の仇討ちに関しては諸説あるのだが、吾妻鏡を底本としているイメージがある中で、曾我物語からどれだけ引っ張ってくるのかが、ある意味見どころかもしれない。でも、頼朝も討つ、と言ってしまっているので、基本線は吾妻鏡かな、という印象。

それにしても、西田敏行の後白河法皇は、結構あっけなかった。「ナレ死」にされなくて済んだだけでも良かったか。鈴木京香も、これでお役御免かな。

鎌倉殿の13人#21「仏の眼差し」

前回の予告から、予感はしていたが、八重の最期。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1530760902668075010

冒頭から、嫌な予感しかしない展開だったが、八重らしい最期の描き方だったと思う。伊豆の国市、真珠院には、史実の八重姫を弔うお堂があるという。せめて梯子があれば、入水した彼女を助けられたのに、ということで、小さな梯子がたくさん納められているとか。

鎌倉殿の13人#20「帰ってきた義経」

予感はあたって、義経はいつの間にか平泉にたどり着いていたオープニング。そこに至るまでにも多くの物語はあったはずなのだが。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1528224189299163137

物語の主軸が北条執権家の物語なので、源氏の物語を端折るのは良いのだが、その分、後半戦の物語へのハードルはぐんぐん上がっていく。成れの果てが「太平記」で片岡鶴太郎が演じた執権なのだとしても、その前段階にはこれだけの苦悩があったのだと思わせてくれる物語に仕上がってくれると良いのだが。

物語の半片が回想で語られるのは真田丸でも使った手法なのだが、静御前のエピソードを中途半端にインサートするのだったら、武蔵坊弁慶の立ち回りを描いたほうが良かったと思うのは私だけだろうか。

鎌倉殿の13人#19「果たせぬ凱旋」

源平合戦とそれにまつわるエピソードの多くは、「知られた」主人公が担っていて、義経とその一行もそうなのだが、今回の物語はどうやら、そこにはスポットライトはあまり当たらないらしい。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1525687472264470529

当たり前だが、主人公は北条義時であり、鎌倉幕府の執権、物語の主軸は後半戦の幕府成立後にあり、今はその「助走期間」に過ぎないのだろう。真田丸で最大のクライマックスが大坂の陣であったように。

義経は結局、権力者に翻弄されて、踊らされて、政争の具で終わるのだろうか。来週は奥州への逃避行が観られそうだが、ひょっとしたら長澤まさみのナレーション一発でそれも片付けられる可能性もある。