鎌倉殿の13人#48「報いの時」

物語としては、良い最終回だったと思う。オープニングの徳川家康のくだりはいらなかった感じがするけど、NHK的には、多分、番宣的な要素もあるんだとは思う。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1604325583177097217

肝心要の承久の乱は、あっという間に終わって、描写は義時に毒を盛るシークエンスに移行したのだけれど、トドメをさすのが悪妻ではなく、姉であったところに三谷幸喜の愛情を感じた。世の中は移り変わり、新しい世を作っていくのは息子の代。そして大河ドラマも1年を終わって、家康に変わっていく。そんな感じだろうか。

今作は、全般に渡って史実のシーンよりは、脇の描写が多かった感じがする。鎌倉時代という、戦国に比べればあまり知られていない時代を描くからこそ、出来た作業ではないだろうか。

鎌倉殿の13人#47「ある朝敵、ある演説」

長かった物語も残すところ後2回。承久の乱を描ききって、ラストエピソードはそれなりに後日譚を描くのではないか、と考えていたのだが、どうやら違う模様。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1601788869816492033

北条政子の大演説はあれで良かったと思う。後追い記事を読むと、御家人たちの真ん中でやるOAのパターンと、前に立つパターンと二通りあったというが、御家人たちの輪の真ん中で演説をうったからこそ、あの迫力が出た。

次回は最終回。後鳥羽上皇のラストがどの程度描かれるのかは注目する。義時の終わり方も。

鎌倉殿の13人#46「将軍になった女」

北条政子が「尼将軍」になって、物語はいよいよ承久の乱へ。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1599252151808786433

実衣は源氏の血を引く自らの息子を鎌倉殿にしようとして「断罪」を受ける。物語としては、北条政子が尼将軍を引き受けることで、妹の生命を救った、という形になっていたが、こうなると承久の乱のエピソードは「薄く」なるんだろうな、という感じがした。見せ場とそうではない場所をメリハリつけて描いたほうが、ストーリーとしては面白いと思うのだが、今回は、どうも一話完結のエピソードが多すぎる気がする。

鎌倉殿の13人#45「八幡宮の階段」

実朝が暗殺されることによって、公暁に「肩入れ」していた三浦義村の野望が薄れた、という感じだろうか。表向きには「敵役」としての源仲章が死んでくれて、北条義時の権勢がさらに一段あがった感じなんだろうが。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1596715436665618435

義時は、かつての自分を息子に「見ている」から、世代交代で権力を譲り渡すまでには盤石の世を作ろうとしているように見える。結果、渡り歩いてきてまだ「生きている」のは、まさに、「まだやることがある」からに他ならないのかもしれない。

鎌倉殿の13人#44「審判の日」

次回予告は「思わせぶり」であったのに、結局、肝心の暗殺シーンは持ち越すという。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1594178722583613441

でも、公暁が暗殺を実行してから、三浦に裏切られて殺されるまでをワンセットと考えると、こういう描き方になるのも納得がいくかもしれない。
トウの暗殺失敗は、衝撃だったが、源仲章の智謀が際立つ演出でもある。殺害までの描写はなかったので、生きているとすれば、何らかの伏線だろうか。

最早、愛想が尽きた。あの御方は、鎌倉を捨て、武家の都を別のところに移そうと考えておられる。

鎌倉殿の13人「審判の日」

義時が将軍を守ることを止めるきっかけは、源仲章に「のせられた」将軍が鎌倉御所を「西に」移すと言い出したことなのかもしれない。だが、裏を返せばそれは、義時が「頼朝の理想」を大切に思っていることの表現でもあるかもしれない。

鎌倉殿の13人#43「資格と死角」

将軍になれると「思った」公暁と、そのつもりはなかった実朝。将軍の資格とは何なのか、という話と、お互いの思惑が見えなくなる死角。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1591642008304558081

一方で、源仲章が暗躍し、北条得宗家の転覆を図ろうとするが、これまた暗躍する三浦のやり方次第であったりして、なかなか巧くはいかない。

今回は物語を「繋ぐ」傀儡廻的な存在がいたほうが良かった気がする。一点から物語を俯瞰して観ることが出来ず、史実をさらわないと、実際問題としてはどうだったのか、という理解が追いついてこない。物語の最終盤まで来て、なんだか、そんな気がした。

鎌倉殿の13人#42「夢のゆくえ」

将軍が建造した巨大な船と、それに纏わる物語。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1589105290749829120

船の建造技術は、いまほど一般的ではなかっただろうし、一大プロジェクトだったことには相違ない。結論としては、将軍の「ダメさ」加減を際立たせることになるんだろうか。将軍として「覚醒」した実朝の意識は結局空回りに終わるのだ。

鎌倉殿の13人#41「義盛、お前に罪はない」

些細な行き違いから生まれた和田の乱。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1586568577741725697

和田の家が、ある意味「実家のような」居心地の良さを感じていた将軍は嘆き悲しむが、それはそれとして、物語は進んでいく。大江広元の太刀さばき、殺陣は見事だったが、なんだか物足りなさを感じた。

巴御前のラストシーンは泣けたが、それくらいだろうか。

鎌倉殿の13人#40「罠と罠」

将軍を和田義盛ファミリーと「近づけていた」のが伏線だったのが、和田義盛の乱でよくわかる。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1584031864142303232

暗躍する三浦義村は、山本耕史のキャラクターも入り混じって、相変わらず「胡散臭い」が、将軍が心の「拠り所」にしていたであろう和田の「家」を失う恐怖と、自らが将軍であろうとするための「べき論」の狭間で葛藤するようなイメージは見事、といったところだろうか。

鎌倉殿の13人#39「穏やかな一日」

満を持しての長澤まさみ投入。テコ入れする必要もないような感じはするのだが。

https://twitter.com/nhk_kamakura13/status/1581495146218422272

言ってみれば、今後のストーリーへの「伏線」を用意するエピソード回。最後に旅立つのは三代将軍を殺害する人だし、将軍に世継ぎが生まれないエピソードも明かされる。和田義盛の話は次回に取っておくとしても、いろいろな伏線が張られた。ファイナルへの助走、といった感じだろうか。