真田丸#12

上杉家に人質に入った源二郎と、その周辺。三谷幸喜はやっぱり日常的な描写が巧いね。政治的な駆け引きとか、大局的なストーリー描きよりは日常に近い描きのほうが巧さが出ている。浜辺の大岡裁きの描き方は見事だった。
来週は第1次上田合戦。鳥居元忠のような2線級を差し向けていなければ、どうなったのだろうか。

真田丸#11

信繁とお梅の祝言、そしてその裏での室賀暗殺。
真田昌幸の智謀を強調過ぎるきらいがあるのだけど、後々幸村の章になったあたりで描きにくくならないだろうか。史実がそうだったとしてもだ。
それにしても、お梅は登場当初はかなり野暮ったい印象が強かったのだけど、綺麗になった。演出とは憎たらしい物。

真田丸#10

いつの間にか子供が出来ていたの巻。

おとりが帰還したり、信幸兄上が気張ったり、結構盛りだくさんだったような気はするけど、一番の驚きはいつの間にか子供ができていたよ、との話。やっぱり喜劇が基本路線だから、恋愛沙汰は二の次になってしまうか、三谷さん。とはいえ、次回予告で「祝言を血で汚すおつもりですか…」とあり、何やら伏線の予感もするのは巧さを見せるところだろうか。

真田丸#9

徳川と北条の激突の裏での真田の立ち回りと、上田合戦の前夜迄。正しくは次回が前夜か。
今回は脇役を結構渋い実力派が固めているので、物語の厚みも増しているように感じるし、一方で大規模な合戦シーンが無いところにNHKの懐具合が見えそうな感じもしているのは嫌な見方だろうか。
お梅は、池波正太郎の小説通りならば、源次郎の子を産むわけなんだけど、この辺の恋愛模様は別途ですかね。

昌幸夫婦のシーンが今回の一番の驚きだったかもしれないが。

あ、そうそう。オープニングの鷹の目を通した演出は面白かったね。

真田丸#8

川中島での上杉〜北条の対峙と、その裏側での信繁の苦悶のアレコレ一回り。
昌幸と信尹の知恵者振りに振り回されるのは兄上の十八番かと思っていたが、そうではなかった。天正壬午の乱のアレコレについては本家の解説に譲るとして、前提知識が新田次郎の小説や、池波正太郎の小説なもんで、微妙な知識のズレがあって、理解するのにちょっと苦労した45分だった。
そういえば、高坂弾正は、長篠の後で負けた勝頼を出迎えたこと、その後に重きを成したことは知っていたけど、その息子まで想いを致したことはなかったな、と思いだした。

真田丸#7

滝川一益の上野脱出、真田が上杉に従う迄。
木曽義昌はちょっとイメージと違うかな…草笛光子のおとりが木曽義昌との因縁というのが落とし所なんだけど、三谷喜劇の良さ発現というところか。このままで行くと、天正壬午の乱が春の山場、小田原の陣、朝鮮出兵あたりが夏の山場か。ちょっと時間割が微妙な感じだけど、大阪の陣を秋から冬にもってくるには丁度良いかな…

真田丸#6

表裏比興の者、覚醒の巻。
話としては、本能寺の変後日談、山崎の合戦終了付近迄。それにしても、高嶋政伸の怪演が光った回ではないか、と思うのだけど、軍師官兵衛の時の陣内孝則を思い出させた。怪演ぶりで言うと、まだ陣内のほうが上かなあ、と思う。でも、一時期の離婚騒動から抜け出て良い役者になりましたよね。
松お姉ちゃんの水落死亡フラグは生存だろうと思っていたけど、案の定。しげまさ兄貴は殺陣シーンは初めてじゃないだろうか。

真田丸#5

神君伊賀越えと、それにまつわる周辺話。穴山梅雪は史実通りとはいえ、少し寂しい終わり方。滝川一益は良い人にもっていく方向なんだろうか。1回めの後の予告編と、小山田信茂の成敗あたりをみているとそんな方向性はあんまり感じられなかったのだが。
それにしても、西村が演じる室賀はちょっとアレすぎないかね。

真田丸#4

真田昌幸と織田信長の面会、そして本能寺の変まで。次回予告を見る限りだと、次回は神君伊賀越え。滝川一益と真田とのアレコレは省略か。背景描かないと神流川の戦いあたりの物語が難しそうな感じもするが、どうなんだろうか。三谷喜劇は本筋とは関係ない部分で健在で、これくらいなら真の時代劇好きにも許されるのではないだろうか。小山田茂誠は、この物語における狂言回し的な位置づけが強いんだろう。池波の真田太平記ではあんまり存在感がなかったような印象なのだが。

真田丸#3

真田の庄へ到着。新キャラクターと、信濃豪族の紹介、背景、そしてロマンスの端緒。今回は人物背景の描写に心を尽くした、という感じか。
その中で真っ直ぐ過ぎる源三郎は父の策士ぶりに踊らされて何かしら疑問を感じる描写は巧かったと思った。

ロマンスの描写はこれからだし、今の時点では特に言うことはないけど、本多忠勝のあの描写は何だか違和感。もう少し豪気な部分が強調されても良いと思うのは無双のやり過ぎか…