鎌倉殿の13人#20「帰ってきた義経」

予感はあたって、義経はいつの間にか平泉にたどり着いていたオープニング。そこに至るまでにも多くの物語はあったはずなのだが。

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物語の主軸が北条執権家の物語なので、源氏の物語を端折るのは良いのだが、その分、後半戦の物語へのハードルはぐんぐん上がっていく。成れの果てが「太平記」で片岡鶴太郎が演じた執権なのだとしても、その前段階にはこれだけの苦悩があったのだと思わせてくれる物語に仕上がってくれると良いのだが。

物語の半片が回想で語られるのは真田丸でも使った手法なのだが、静御前のエピソードを中途半端にインサートするのだったら、武蔵坊弁慶の立ち回りを描いたほうが良かったと思うのは私だけだろうか。

鎌倉殿の13人#19「果たせぬ凱旋」

源平合戦とそれにまつわるエピソードの多くは、「知られた」主人公が担っていて、義経とその一行もそうなのだが、今回の物語はどうやら、そこにはスポットライトはあまり当たらないらしい。

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当たり前だが、主人公は北条義時であり、鎌倉幕府の執権、物語の主軸は後半戦の幕府成立後にあり、今はその「助走期間」に過ぎないのだろう。真田丸で最大のクライマックスが大坂の陣であったように。

義経は結局、権力者に翻弄されて、踊らされて、政争の具で終わるのだろうか。来週は奥州への逃避行が観られそうだが、ひょっとしたら長澤まさみのナレーション一発でそれも片付けられる可能性もある。

【評】シン・ウルトラマン

(ネタバレあり)

早速観てきた。シン・ゴジラでの「衝撃」を知っている我々にとっては、ある意味では「期待通り」の仕上がりだったのではないか。そして、オリジナルへのリスペクトもきちんと表現された良作だったのではないか、とは思う。

神永が冒頭で少年を助けに行くシーンと、ウルトラマンの「降着」がシーンとして被ったとき、多くのオールドファンは、ここが「合体」のシーンだと感じたはずだ。神永の死亡シーンも一瞬だがきちんと描かれている。そして、その後の現場作戦指揮所での一部始終はシン・ゴジラの作戦本部を彷彿とさせる。

過去の「空想特撮」に過ぎなかった作品を現代版に焼き直すということは、つまりこういうことだ、と提示したシン・ゴジラにおける政治偶像劇も、きちんと織り込まれている。どちらかというと、政治偶像劇が中心にあったシン・ゴジラと比べればそれは「控えめ」ではあるのだが、「外星人」が襲来した場合のシュミレーションとしては面白い。「政府の男」としか描かれていないけど、竹野内豊の存在感はさすがだな、と思った。

敢えて、難癖をつけるとすれば、山本耕史のメフィラスが、どうも大河ドラマや真田丸とキャラクターが重なってしまって、仕方がなかった。もう少しキャラクターをブレさせた演じ分けは欲しいところ。加えて、ラストパートのゼットンは、あそこまで巨大化させて「難敵」として描くよりも、もう少しウルトラマンと等身大にして、戦闘に現実味を持たせても良かったとは思う。

あとは、作品を貫く「思想」とか「メッセージ」のようなものが、最後のパートに「凝縮」されすぎていて、1回で読み解けなかった。なぜ、「禍威獣」はこの国にしか出現しないのか。どうして、「禍威獣」は出現するのか。そして、ウルトラマンはなぜ降着したのか。其の辺を再度読み解く試みはしたいと思う。

麒麟がくる#5

真田丸で印象に残っているシーンを幾つか挙げろ、と言われれば、織田信忠と、父上の対決のシーンはその中に必ずはいると思うのだけど、その、織田信忠が今回の伊平次、というのはなかなかの衝撃だった。

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役者さんの演技力って凄いね。ホントに。

あと、足利幕府末期の京都周辺にいる主要人物が出てきたわけなんだけど、やっぱり好きなものばかり追っていると、自分の知らない人物と言うのはいるわけで、知識、教養の至らなさは日々痛感する。

麒麟がくる#2

麒麟がくる#2。

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西村雅彦が、実は真田丸のイメージのままであることに気がついた。光秀が討とうとしたあのシーン、やはり裏切り者というイメージがついて廻る。それにしても、光秀の影があまり見えない回だった。来週あたり、信長と光秀の邂逅がありそうだが、そろそろ光秀が話の本筋に出てくるのだろうか。

麒麟がくる#1

麒麟がくる第1回。

思ったより、川崎尚之助のイメージは取れていたように思う。道三のイメージもそんなに違和感はなかった。だけど、なんだろう。前日譚のような感じが拭えない。初回と言うのはこんなもんだろうか。後続に続くドラマに対する盛り上げ感も無かった。真田丸ではあった、あの感じ。

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真田丸#50

正直言えば、もっと華々しく散って欲しかった思いはある。追い詰めたシーンで、馬上筒が外さなければ、家康を仕留めていたではないか、という思いもある。でも、そこは史実として、受け入れなくてはならないと思う。1年間見続けていて、やはり墓参、というか、ゆかちの地は訪れたい気分にかられている。井伊直虎がその想いを変えてくれることはないだろう。
期待していた演出はなかった。不思議なことをいいます。あなたと、私は同じ日に死ぬの、というアレ。最終回へ向けての布石だと思ったんだけれど、違ったのかな。

真田丸#49

次回予告で今回はきりちゃんの想いが叶う回、という認識はあったのだけど、まさかのキスシーン込みで、良かった良かった、という回でまあ、それはいいんですが。片倉小十郎が幸村の娘を拾うエピソード、有働アナのナレーションは画面上の小十郎が親父のままな感じの描き方だったのが気になった。いや、まあ、片倉小十郎は片倉小十郎なので、良いのですけどね。夏の陣に出張っていたのは息子の方で、どちらかというと武の小十郎。成実から譲り受けた小太刀をボロボロにした、というエピソードはたしか独眼竜政宗にあったはず。
それにしても、来週はいよいよ最終回ですか。千姫と共に脱出したきりちゃんが、ちゃっかり家康の侍女になっていて、最後に毒入り天ぷら作って復讐しちゃう、っていうオチはないかな、ないんだろうな。

真田丸#48

冬の陣から夏の陣へ。信之の子と、幸村との邂逅もきちんと描かれて良かった。それにしても、弟のほうの描き方は少々粗暴に過ぎやしないだろうか、という感じがする。
織田有楽斎も大坂城を去り、大蔵の局の権力も削がれて@2回。役者と舞台は整った、というところだろうか。

真田丸#47

冬の陣和睦の回なのだけど、阿茶局の悪賢さ、雌狐っぷりはさておき、大蔵の局に全てを負い被せてしまったのは如何なものだろう、という気がする。そもそもの交渉も家康の言うとおり、勢いに任せた感じで、何だか、微妙な感じがした。
そして、夏の陣へ向けての団結なのだけど、あそこまで一本気になれるものかね。ちょっと演出が過ぎはしないだろうか。きりの交渉におけるはっちゃけぷりも含めて。