真田丸#8

川中島での上杉〜北条の対峙と、その裏側での信繁の苦悶のアレコレ一回り。
昌幸と信尹の知恵者振りに振り回されるのは兄上の十八番かと思っていたが、そうではなかった。天正壬午の乱のアレコレについては本家の解説に譲るとして、前提知識が新田次郎の小説や、池波正太郎の小説なもんで、微妙な知識のズレがあって、理解するのにちょっと苦労した45分だった。
そういえば、高坂弾正は、長篠の後で負けた勝頼を出迎えたこと、その後に重きを成したことは知っていたけど、その息子まで想いを致したことはなかったな、と思いだした。

真田丸#7

滝川一益の上野脱出、真田が上杉に従う迄。
木曽義昌はちょっとイメージと違うかな…草笛光子のおとりが木曽義昌との因縁というのが落とし所なんだけど、三谷喜劇の良さ発現というところか。このままで行くと、天正壬午の乱が春の山場、小田原の陣、朝鮮出兵あたりが夏の山場か。ちょっと時間割が微妙な感じだけど、大阪の陣を秋から冬にもってくるには丁度良いかな…

真田丸#6

表裏比興の者、覚醒の巻。
話としては、本能寺の変後日談、山崎の合戦終了付近迄。それにしても、高嶋政伸の怪演が光った回ではないか、と思うのだけど、軍師官兵衛の時の陣内孝則を思い出させた。怪演ぶりで言うと、まだ陣内のほうが上かなあ、と思う。でも、一時期の離婚騒動から抜け出て良い役者になりましたよね。
松お姉ちゃんの水落死亡フラグは生存だろうと思っていたけど、案の定。しげまさ兄貴は殺陣シーンは初めてじゃないだろうか。

真田丸#5

神君伊賀越えと、それにまつわる周辺話。穴山梅雪は史実通りとはいえ、少し寂しい終わり方。滝川一益は良い人にもっていく方向なんだろうか。1回めの後の予告編と、小山田信茂の成敗あたりをみているとそんな方向性はあんまり感じられなかったのだが。
それにしても、西村が演じる室賀はちょっとアレすぎないかね。

真田丸#4

真田昌幸と織田信長の面会、そして本能寺の変まで。次回予告を見る限りだと、次回は神君伊賀越え。滝川一益と真田とのアレコレは省略か。背景描かないと神流川の戦いあたりの物語が難しそうな感じもするが、どうなんだろうか。三谷喜劇は本筋とは関係ない部分で健在で、これくらいなら真の時代劇好きにも許されるのではないだろうか。小山田茂誠は、この物語における狂言回し的な位置づけが強いんだろう。池波の真田太平記ではあんまり存在感がなかったような印象なのだが。

真田丸#3

真田の庄へ到着。新キャラクターと、信濃豪族の紹介、背景、そしてロマンスの端緒。今回は人物背景の描写に心を尽くした、という感じか。
その中で真っ直ぐ過ぎる源三郎は父の策士ぶりに踊らされて何かしら疑問を感じる描写は巧かったと思った。

ロマンスの描写はこれからだし、今の時点では特に言うことはないけど、本多忠勝のあの描写は何だか違和感。もう少し豪気な部分が強調されても良いと思うのは無双のやり過ぎか…

真田丸#2

真田丸第2回。

天目山における勝頼の自刃、小山田信茂の降伏、真田家の人々は岩櫃城へたどり着くまで。懸念していた喜劇化は思ったより強調されなくて良かった。
演出も型が見えましたね。オープニングに挿入されるその回のハイライトと、六文銭のタイトルバックからそのまま始まる有働由美子のナレーション。気になる点が幾つか。

信繁は何故逆手で刀を扱うのか。
殺陣の付け方だと思うのだけど、真田の草の者を暗示する殺陣を意図しているんだろうか。

勝頼の背後の鎧は何故楯無ではないか
あの鎧は信玄のイメージを強調していると思うのだけど、あるべきは楯無の鎧じゃないか。あと御旗。勝頼の自刃の前後で挟み込まれた信玄のイメージシーケンスが何かを暗示しているような気がするが、STARWARSにおけるオビ=ワン・ケノービ的な何かなんだろうか。

後は、歴史小ネタを知っていると笑える台詞まわしもあって良かったですね。石川数正の前で穴山梅雪を引き合いに家臣の団結を語る家康と、それに応える石川数正。秀吉に内通を迫られて出奔するわけなんですが。奸臣本多正信が鷹匠の出と言われているのもきちんと扱われていたし。

真田丸#1

真田丸第1回。

三谷幸喜の喜劇で、武田勝頼の悲劇がここまで美しく描けるとは思っていなかった。役者が良いのもあるだろうか。上杉、北条、徳川の3勢力の間を「漕ぎ進む」真田家を小舟に例え、「真田丸」。巧い言い回しを考えたものだと思う。それにしても、穴山梅雪が大河ドラマで明確に描かれるのって結構久しぶりではないだろうか。中井貴一の武田信玄にも明確には出てこなかったような。