教養人

五月雨のように降っていた雨は途中から雪に変わった。東横線のホームにぱらぱらと降り注ぐ雪は、春の訪れを告げているのか、まだまだ寒いことを告げているのか。どちらかはわからなかったけど、ひどく陰鬱な気持ちを僕の心の中に運んできた。
打ち合わせ中にたまたま無線LANが繋がって、たまたまある名前をいれたら、ある写真をヒットさせた。googleおそるべし、なんて言ってしまえばそれまでなのだけど。その写真は僕をひどく落ち込ませた。Beckyから、携帯と家のパソコンに転送されたその写真は少しはにかむ女性の写真だ。少し眼尻がつりあがった狐目の顔。ストレートのロングヘアー。高校生の頃にはっきりと自覚をした僕の「好み」をそのままにしたような顔。たぶん、33年生きてきて僕が本気で好きになったのは2人だけだが、そのうちの1人の写真だった。結局、僕はある程度教養のあって、高度で文化的な「雪かき」を楽しめつつ、かつ、バカな話もできる「懐の深い」女性じゃないとダメなのだ、なんか、改めてしみじみとそう、感じた。少し悲しかった。

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