いわゆる、「ファーストガンダム」は、本放送時には流れに乗れず、商業的には失敗したのだが、その後、コアなファンの声に押されて今の地位にある、というのは有名な話ではある。
当時のテレビアニメ業界が、玩具メーカーとのタイアップで、アニメというのは「玩具を売るための道具」でしかなかった時代。散々の横槍に押されながらも独特の世界観を作り上げた「ファーストガンダム」を各エピソードごと、台詞からに紐解いてみたい。テレビ放映時と、劇場版で変更されている設定、台詞もあるが、まずは、テレビ版をベースに読み解いて行く。
言葉には「力」がある。ファーストガンダムに限らず、後世に語り継がれている台詞は多いが、いわゆる「名台詞」だけではなくて、少し視座を広げて、世界観や、キャラクターの心情を拾うのも試みの中に組み込んでみたい。